鬼隠し編:その他キャラ語りなど

メインヒロイン(だと私が思っている)4名以外で、「鬼隠し編」に登場する人たちの立ち位置も考えています。…ただ、これを書いている時点では既に先の物語もプレーしているので、当時はこう考えていた、みたいな感じですね。

北条悟史について

悟史は、圭一が雛見沢に来た時点では既に失踪しており、その人物像など詳細はわかりません。他の人の証言から推察するしかないのですが、悪い人でもなさそうですね。これまでの事件を起こしていた人物とは考えにくいです。
悟史の存在を知るのは、部活での推理ゲームのカードとして「悟史」のカードがあることなのですが、つまりは悟史も部活に馴染んでおり、皆で遊んでいたということを窺い知ることができます。ついでに言うなら、レナとはほぼ入れ替わりでいなくなっており、当時のメンバーは「魅音・沙都子・梨花・レナ・悟史」でしょうかね。
気になるのは、レナの言葉から推察される、失踪直前の悟史の行動ですね。どうやら、圭一と同じように一人で登校するようになり、しかもバットを持ち歩くようになったと。それまでも野球部に所属していたものの、野球大好きでもなかったようなので、不自然に見えたらしいですが…。
悟史がバットで殴り殺す対象は誰だったのでしょうか。流れから考えるならやはり、大石さんが現れて部活メンバーが怪しいとほのめかし、疑心暗鬼に陥った悟史が魅音たちを疑うようになったということだと思います。
ここで、当時はまだ転校して日も浅いレナを疑っていたかどうかはわかりません。どちらかと言えば魅音を警戒するのが筋と言う気がしますが、レナのかつての話を大石さんから聞かされていればレナへの警戒もしていたのかもしれません。
引っかかるのは、悟史は沙都子の兄ということで、登下校は沙都子と一緒にするはずです。つまり、「魅音・レナ」組と「沙都子・梨花」組は別々に帰ることを考えると、レナとはそもそも一緒に帰らないと思うのですが、一人で下校する話を聞いたのはレナから。これはどうしたことかなと。悟史は沙都子の兄であるため、梨花を恐れていた線が考えられますが…。
…うーん、被害者の側にいる人間だけに、犯人としての面を見つけるのが難しいです。ただ、どういう経緯で行動が変わったのかは興味がありますね。

富竹ジロウについて

サブキャラの中では割と怪しい人物の一人として数えられる富竹さん。彼は野鳥撮影を中心とする写真家として、夏ごろに毎年雛見沢を訪れているようです。これが何年前から行っている習慣なのかは語られていなかったと思いますが、魅音にかなりつつかれている様子を見るに、相当の馴染みなのでしょう。
しかしそもそも、富竹さんは写真家なのかという疑問が残ります。毎年、この時期の雛見沢を何らかの形で観察する人間なのではないかと。それは警察などとは別だと思うのですが…。
富竹さんの下の名前は「ジロウ」であることがわかるのですが、「富竹ジロウ」というのはペンネームらしく、本名は出てきません。写真家としてメジャーな人ならペンネームで呼ばれるのが自然ですが、まだ個展を開いていない写真家が、ペンネームだけで名乗る必要性はないと思うんです。…勘繰って言えば、富竹さんは名前を隠したい理由があるのではないかと思われます。
あと、喉を引っ掻いて死んだわけですが、ここに至る経緯は全くわかっていません…一番肝心なところなんですが。ただ、ここ数年のうちに何らかの、雛見沢に対するミスをして、以前から標的にされていたのかもしれません。

鷹野三四について

診療所の看護婦として働いている鷹野さん。圭一が体調不良で診療所を訪れた際には、失踪した鷹野さんの話が少し出てきます。実はその前にも、村を魅音とレナに案内してもらっている時に「野鳥撮影が趣味の、入江診療所の看護婦のみよさん」として名前だけは挙がっているのですが。
鷹野さんとの接触は、綿流しの当日に富竹さんと一緒にいるところを目撃し、少し話をした時だけですね。一瞬だけ見せた猟奇的な目を見るに、鷹野さんは綿流しの事件を楽しんでいる節があるようなのですが…果たして。
ところで、鷹野さんは地元で働いているものの、富竹さんがオヤシロさまについて語るのを止めていません。ということは鷹野さんも村人とは違い、オヤシロさまの祟りについて過敏ではないのでしょう。

大石蔵人について

このシナリオで、一番黒いと思ったのが大石さんでした。もっとも、大石さん自身が殺人をしたとか、その手伝いをしたということはないと思うんですが、どうしても彼は「人のために事件を解決したい」人ではなさそうです。
圭一に近寄ってきたのは、この連続事件の犯人と思われる人間を粗方目星をつけていて、それを叩きのめすつもりなのでしょうけれど、要はそれが園崎の一族なんじゃないかと。村で最も力を持った個人である現当主、そして次期当主であり現当主代行である魅音。この二人がその立場に近そうです。
別にレナや沙都子に恨みがあるとも思えませんし。強いて言えば、梨花に対して何らかの感情を持っているのでは、とは思います。
もう一つ考えられる線としては、単純に大石さんが自分の知的好奇心を満たしたいという場合で、これはこれで説得力があると思うんですよね。雛見沢という特殊な地域で、毎年隠蔽された殺人がある。この習慣に対して、きっちりとその理由や経緯を調べて、これが許されることかどうかを判断したい、という感じで。
但しこの場合は、大石さんが雛見沢に対して何らかの因縁を持っていることも考えられます。大切な人にひどいことをされたが、そのままになっているとか…。
魅音は大石さんのことを、オヤシロさまの使いだと言っていますが、結果から言ってそうですね。梨花の母親も悟史も、大石さんが接触してから失踪しているようなので。