サッカーワールドカップ2006:日本vsオーストラリア

多くの人が心待ちにしていたと思われる、日本の初戦です。私はとりあえず「いいサッカーの試合」が観られれば日本に限らず応援したいのですが、やっぱり日本には勝って欲しいですよね。
オーストラリアは大柄な選手が多く、アタックの強さで勝負するチームのようでした。オセアニアラグビーも強いですし、日本の選手と並ぶと迫力が違います。こりゃあ体力もさぞや高いだろう…と思わせるチームでした。
試合はまずお互いのゴールに数回ずつご挨拶を繰り返しますが、その均衡を破ったのは前半の中村俊輔。センタリングしたボールが運良くゴールに入るという形で先制点を取りました。俊輔は全体的に良かった思います。良い位置でフリーになれたりと、わかりやすい働きぶりでした。きついマークにあっていた中田英よりも、中盤の要として力を発揮できました。
オーストラリアも猛攻をかけますが、強力なFWビドゥカを宮本や中澤が押さえたことでなかなか得点を許しません。後半に入った長身FWのケネディも、働きを封じられた感がありましたし。
更に凄かったのは、スーパーセーブを何度も繰り返したGK川口。この人がいなかったら、7点も8点も入れられていたと思われます。オーストラリアの近距離フリーキックを止めたり、枠内のシュートをかなり防いでいました。正に「守護神」と呼ぶべき活躍ぶりでした。
多少は不安要素のある試合運びながらも、1点をリードして迎えた後半39分。ロングスローインから始まった攻撃に、途中から出てきたオーストラリアのケイヒルが混戦をモノにしたことで同点を許します。
この後も日本は反撃を試みますが、何度も存在したチャンスを一度も掴めません。この攻めの甘さに付け入られる形で、オーストラリアの速攻からまたしてもケイヒルがゴールを決め、後半43分にまさかの逆転。大黒が出て来るも間に合わず、ロスタイムにダメ押しの1点をアロイジが決めて試合は決しました。
結果は3-1でオーストラリアの勝利…しかし、90分のうち実に80分以上は「負けない」試合運びだったのです。ここから3点を入れられたことより、個人的には「2点目を取れなかったこと」の方が問題なのではないかと感じました。以前から言われている日本の決定力不足が、わかりやすい形で表れてしまいました。
負けは負けですし、ここからはより強力な相手と試合ですが、勝ち負けへの拘りと共に今後は「一生懸命さ」を感じる試合を日本代表には見せて欲しいなと思っています。