ダイス:全2巻

椎名あゆみ原作、りぼんで連載していた作品のようです。これも妹さん経由で読んだのですが、大まかな筋は…私の好きな路線の一つ「四角関係」でした。
主人公の望月美咲は中学2年生で、クラスメイトの武藤くんが好き。しかし武藤くんは美咲の友人でクラスのアイドル栗りんが好きな様子。そして栗りんは学校の王子様、速水に想いを寄せており。速水はとあるきっかけで美咲に興味を持ち始めて…という恋愛模様が展開されています。
その一方で、美咲の家は父親が借金を残して逃亡したため、美咲自身がバイト漬けの毎日。学校で武藤くんの笑顔に癒されつつ、年齢を隠してバイトバイトバイト。色々あって、この荒んだ生活は変わっていくのですが。
美咲と武藤くんは、超がつくほど正直者で素直。栗りんと速水は裏表の激しい、人間臭さのある生粋のアイドル…というのが全員の個性を引き立たせており、どのキャラを支持するかという点に繋がりそうです。作中の学校のように「武藤派」「速水派」みたいなものが存在するのかもしれません。
私は武藤くん派ですかねー。派手さはないけれど素直で、でも不器用で、はにかみながらの笑顔が優しくて、困っていることがあると一生懸命になって助けてくれて…とか述べてると危ない人みたいですか。
キャラ的には、「To Heart」の雅史とか、ひぐらしの悟史が近いと思います。速水みたいに、多少危険な香りのする男の方が魅力的ではあるんですが、癒しが欲しいんですよー。いや実際、作者のメイキングでも「彼氏としては物足りないが、結婚相手ならこういう人がいい」とのことですし。
女の子キャラではやっぱり美咲です。頑張り屋さんとか、健気とか一途とか、アクティブなところとか…。思わず魅音の幻影を重ねてしまいますよ。逆に栗りんは話が進むごとに「カワイイだけじゃないぜ?」みたいな部分が出てきます。こっちはレナタイプですね。…と、基準がひぐらしになっている時点でどうかな、というのはありますが。
中2の頃にこんな強烈な恋愛の争いをしなかったなぁ、とか思いながら読んでいました。いや、これまで一度もないですけど。
椎名あゆみは「ペンギン☆ブラザーズ」も面白いと思うので、そっちもチェキ。