歩くところに気をつけるんだ、曲がった段は渡るんじゃない。

著:古橋秀之の「ある日、爆弾がおちてきて」を読了。思えばこの方、「ブラックロッド」でデビューしたのに私の印象としては「タツモリ家の食卓」が強いんですよね。
そのせいか、節々でアホな展開を求めている自分がいたのですが、「ある日、爆弾がおちてきて」は全6編の短編集となっているため、あらゆるニーズに答えています。共通のテーマとなっているのは「普通の男の子と不思議な女の子の出会い」らしくて、その裏に「時間」というテーマがあります。
個人的には「おおきくなあれ」が好み。「ゴードン症候群」という、記憶が遡る風邪にかかった真琴と、幼馴染の慎一の話です。段々と退行していく真琴が何かカワイイのです。うむ。