夜明け前より瑠璃色な Crescent Love:お姫様の許婚

達哉とフィーナはそれぞれ、相手との立場の違いを諭されたことで関係が上手くいっていません。それを和解する間もなく、フィーナは公務が立て込んできたため大使館に常駐することになり、学校にも暫く行けないことになりました。
そんな状況でも達哉は何でもないかのように振る舞うのですが、却って菜月に心配されるほどの動揺が見てとられます。月学のレポートを忘れたり、バイトでの立ち居振る舞いのまずさなど、普段の達哉ではあり得ないミスを連発していたためです。
一方のフィーナは、月の王との定期通信の中で許婚の話を出され、憤りを感じて通信を切ってしまったり。その理由は後ほど明らかになるのですが、それは正にフィーナの理想を真っ向から否定する形であったので、幾ら父王の言葉でも素直に従うことができないのでしょう。
そんな生活も一週間が続いた頃、達哉が帰宅する時に丁度フィーナが朝霧家に。公務が終わったのではなく着替えを取りに来ただけなのですが、それでも久しぶりに向き合った二人は、それぞれ胸の内に熱い思いがこみ上げてくるのを感じていました。
しかしそんな気分の良さを打ち砕く出来事が、すぐに起こってしまいます。フィーナの許婚とされている、王国直属の新鋭隊長ユルゲン。フィーナが彼を拒む理由はただ一つ、彼が反地球主義者の筆頭クラスであることでした。地球の人も空気も嫌で仕方ないといった態度に、フィーナは強い屈辱を感じます。
その夜、達哉は菜月に「達哉はフィーナのことが好きなんだよ」と言われて開眼するや、さやかやカレンの忠告にも動じずに大使館のフィーナの元へ行きます。そして弱りきったフィーナの苦悩を聞きつつも、自分がフィーナの力になりたいと告げて「フィーナのことが好きだ!」と言い放ったところで終了。
ベタと言えばベタな展開かもしれません、ユルゲン卿の出現は。しかし、先代も理想を描きつつ成し得なかった「月と地球の共存」というテーマに立ち向かうためには、こうした困難を乗り越えた先の話としてまとめたかったのだろうと思います。
前半のストーリーでフィーナの完璧さを出すことで、ここに来て「あのフィーナが悩むほどの大きなテーマ」であることをコントラストとして表現しているのかなと。
あと作画がちょっと悪かったかも。各自で萌えフィルタを用意して観ろってことですかね。
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