dear:9巻

昴が動いたことで、他の人たちも動きを見せる段階になってきました。小桃の足の具合も良くなってきており、プリノたち3人も元の大陸に戻ろうという時期です。
この状況になって、散葉は一つの決心を隊長に話します。きさらの身体を元に戻すために自分も魔者の大陸に渡り、そこで別の人狼に情報を聞くつもりだと。隊長はやんわりと止めようとするものの、散葉の決心は固く動きません。
そんな折、散葉が一人でいるところへ「見るからに怪しい人たち」が現れます。仮面をつけた3人組ですが、紅やキャロルを追い詰めるほどの実力者。結局は捕らえられてしまい、その時に魔王軍の者だと判明します。散葉を攫ってくるよう命じたのは、他でもない昴だとのこと。
この時、プリノたちが魔王軍にいたことも隊長にバレてしまうわけですが、プリノやキャロルが隊長に事情を説明し、隊長もまた彼らを信じる姿勢で話を聞きます。
散葉誘拐未遂の話を聞いたきさらは激昂し、何故黙っていたのかと散葉に問います。散葉の決意は冒頭の通りなのですが、それをきさらに話したところで彼の様子が変化します。
「元の生活に戻る」ことが幸せなのではなく、いつの間にか「散葉と共にいること」が幸せになっていたきさら。それを伝えたくて、きさらは散葉に強引なキスをして想いを告白した…というところで終了です。
やはり、前の巻で小桃の心を手に入れたと確信した昴が目的の為に動いたかなと。確定には早いですし、多分それだけが彼の思惑じゃあないんでしょうけれど。昴らしいデレツンぶりだと思います。
扉絵でよく萌え絵を使ってくる「dear」ですが、今回はプリノのチャイナドレスが萌えでした。いい脚です。
あとそのプリノのことで、胸のことを言われてムキになるのがキャロルだった…というのは面白かったかなと。あんなに力強く巨乳派だとカミングアウトしてどーすんだって感じで。
番外編とかカバー下などのオマケも充実…というか、相変わらず面白いです。特にカバー下はかなり笑えました。