School Days:総括(仮)

※最終回が何らかの形で放映された場合、修正するかもしれません。あしからず。
さて、世間を大きく震撼させた「スクイズ」ことSchool Daysですが、本作を知らない人にとっては予想だにしない方向に進んでいったものと思います。
主人公の誠、ヒロインは物静かな言葉と元気な世界の二人がいて、ほんのりと三角関係をにおわせる初恋モノという印象だった人も多いのではないでしょうか。
私はゲームをプレーしていないものの、ある程度の内容を知っていたため、凄まじいショックではありませんでしたが…それでも「これは実に鬱ゲーですね」と感じました。
所感というか、キャラについて色々と。
まずは言葉。アニメでは、この作品を象徴するようなヤンデレに成長するルートを辿りました。あんなに誠のことが好きだったのに世界に取られ、更に加藤や甘露寺ら主導のいじめに遭い、もう散々だったのに誠への想いを最後まで貫いたのは立派でした。
第11話の最後で瞳に光が戻りますが、これは正気に戻ったという解釈で良いのでしょうか。しかし彼女は報われることがなかったのだろうな…と、最終回未放映により思ったのでした。
次に世界。誠の相談役として登場したものの、実は誠のことが好きだった…というポジション。「練習」と称して誠を寝取った悪女で、全てを狂わせた元凶という意見が多いですね。
確かに、世界はやりすぎました。誠が初心だった頃にあんなモーションをかけられたら、確かになびきますよ。誠は最低最悪の主人公と言うレッテルを貼られていますが、結果として誠を変えてしまったのは世界。そう考えると、世界にも辛い目に遭って欲しい…なんてことを考えてしまう私です。
最後に誠。知り合いでない言葉に声を掛けられない気弱な少年でしたが、世界と「練習」してしまったせいで変な度胸がついてしまい、最後の方では色んな女生徒とやりまくりになってしまいました。それでも結局は振られるのですが。
誠が最初から最後まで貫いていた一つの姿勢があります。「面倒な女が嫌い」なのです。だから最初は言葉としっかり向き合うよりも、簡単にやらせてくれるお手軽な世界になびき、世界が妊娠してうざったくなってからは他の女性たちに癒しを求めたのでしょう。
一手先も読めず、目の前の女性を自分に向けさせる術しか使えなかった誠が報いを受けるのは、世界の妊娠によるハーレムの瓦解ですが、これで視聴者の殆どが拍手をしたのではないかと思います。ゲームでは死ぬエンドも用意されていますが…。
メインキャラ以外では、黒田がなかなかいいポジションだった気がします。誠との行為に溺れなかった代表者というか。最も「誠の本性を勘違いしなかった」人ではないでしょうか。
しかし最後に思ったことは、作者はこの作品を通じて、何が主張したかったのか…という一点に尽きます。ただただ狂気を垂れ流すだけではなく、何らかの意図を持って世に出た作品であるならば、是非とも最終話を楽しみにしたいと思うので。
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