時をかける少女(映画)

随分前に録画していたのを観ました。まったく私は、こうして録るだけ録っておいてなかなか観ない映画が多すぎます。
このアニメ映画作品は、同名の小説を元にした1983年公開の映画版から、20年後を舞台にしています。それにより、時代背景も変わり、オチも変わっています。
あらすじとしては、東京の高校に通う少女「紺野真琴」が、ある事件をきっかけに時間跳躍(タイムリープ)できるようになってしまい、それを巡るお話です。
真琴がタイムリープすることで、仲の良い男友達2人、間宮千昭と津田功介との関係が微妙に変化していくのが見物です。最初は自分のささやかな私利私欲のためにタイムリープしていた真琴が、「本来行われるはずだった行動」を潰して行った行動が、周囲に影響していくわけですね。
ポイントとなるのは、千昭が真琴に告白するシーンと、功介が後輩に告白されるシーン。これをやり直すことで様々な未来があり、少なくとも3人は今までどおりに一緒にいることができない、とわかってしまいます。
最終的には真琴がタイムリープできなくなるわけですが、前半で楽しくしていたツケが最後の方に回ってきて、それでも綺麗にまとめた感があります。この一連の騒動を通して、真琴自身で考えるという姿が見えてきます。
私は小説も、昔の映画版も観ていませんので、このアニメ映画が初となります。しかし、こうした感性は色褪せないというか、古臭くないものだなと思いました。
時間の跳躍ができたら…という、人々の願望や想像力を視聴者の中に芽生えさせてくれる名作だと思います。
(公式:http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/