魔王 JUVENILE REMIX:1巻〜4巻

原作:伊坂幸太郎、作画:大須賀めぐみのコミックです。少年サンデーで連載中です。
元々は小説で、コミック版では伊坂幸太郎の他作品「グラスホッパー」の登場人物が登場するなど、大筋は同じながらも年代に合わせた読みやすさを追求したようです。
あらすじとしては、高校生の主人公「安藤」が、自身の持つ腹話術の能力に気づくところから始まります。一方で、安藤たちが住む町は都心開発が進んでおり、それに反対する自警団「グラスホッパー」のリーダー「犬養」は民衆のカリスマとして存在しています。
しかし安藤は偶然、犬養が反対勢力を排除するために冷酷な手段を使っている現場を見てしまい、自分が何とかしなくては…と考えるようになります。対決に当たって自分が持つものは、腹話術の能力のみ。安藤はこれからどうするのか…といった感じです。
安藤は一人で思考の中に沈んでしまうタイプで、しょっちゅうブツブツ言いながら考え事をしている人物です。根暗に分類される性格ながらも、友人関係はそう悪くない様子。
本作は安藤に限らず、フルネームが判明していない人物が殆どですね。わかっている中心人物といえば、安藤の弟「潤也」くらいじゃないかと。
犬養は中性的な外見と、大仰な言い回しをする人物です。都心開発に対して強烈な怒りを抱いているようで、「5年でこの町を再生する」と公の場で宣言し、市長との対立を深めていきます。
これで原作にも少し興味が湧いたのですが、原作の安藤は社会人だったり設定が少しずつ違うようです。読むかどうかは保留ですかね。コミックは熱くて面白いですが。