仏ゾーン:全3巻

著:武井宏之のコミックです。ジャンプで連載されていました。
あらすじとしては、現世に「西岸サチ」という少女として生まれた弥勒菩薩を悟りに導くため、大日如来の命により千手観音の「センジュ」が降臨し、敵軍団「魔羅(マーラ)」たちとの戦いを経て旅をしていくという内容です。
本作は打ち切りとなり、全19話という短さではありましたが、作者は後に「シャーマンキング」で大ブレイクしたこともあってか、人気は高いようです。私はこの頃ジャンプを読んでいなかったので、後から知った作品ですね。
着眼点が独特だと思いました。単なるバトル作品は溢れていたとはいえ、仏像がこれほどわんさか出てくるのは他にないかと。如来と菩薩の違いなど、仏に関する豆知識も得られるのが個人的には面白かったです。
特筆すべきは、シャーマンキングでも主要キャラである「恐山アンナ」がこの時点で後半メインキャラの一人になっていたこと。そのルーツはデビュー前の作品「ITAKOのANNA」に始まるので、作者もアンナが非常に気に入っていたのではないかと思われます。但し全て別人扱いのようですが。
打ち切りながらも今後を感じさせる面白さがあったと思います。勿体無いとは思いつつ、これをステップにしてシャーマンキングが生まれたことを考えると複雑ですね。
シャーマンキングの予備知識として、読んでおくと世界のリンクが見られて面白い作品だと思います。