風林火山:姫の戦い

砥石城を攻め落として、今回は珍しく戦が出てこないお話です。
怪我をした原の屋敷を訪れた勘助は、妻を娶らないかと原に言われ、その時に末娘のリツを紹介されます。勘助の武勇を聞くのが好きだというリツに勘助はタジタジですが、晴信が新しい側女を置く話を聞いて目の色を変えます。
その後、由布姫を訪ねる途中で勘助は偶然、美しい姫を乗せた輿とその一行を見かけます。勘助は一人の女性に尋問し、甲斐に向かう途中だという情報を得ます。事前にリツの話を聞いていた勘助は、怪しみます。
特に問題なく諏訪に到着した勘助は、越後行きの時以来となる姫の顔を見ます。四郎も大きくなり、勘助に「母上を泣かすな」と言えるほど立派になりました。
由布姫は政治にも戦にも絡めず、晴信も訪ねてこない今の立場を憂いていました。そんな折、勘助から大井夫人が病に臥せっていることを聞き、見舞いに向かいたいと勘助に頼みます。数日の後それは叶うのですが、大井夫人から「寅王丸は出家した」と初めて聞いて驚きます。
その頃勘助は、晴信に今夜は由布姫の元へ言って側女などのことを話すよう強く説得しますが、結局会うことはありませんでした。そうと信じていた勘助は、由布姫に側女のことを喋ってしまいます。
嫉妬する由布姫の元に、三条夫人が現れて姫を諭します。そこには、武田晴信正室としてのプライドがありました。
そんなことがあってから由布姫は、四郎をどうしたいか決めたと勘助に告げます。それは、武田の跡取りとして育てたいということでした。これには、さすがの勘助もすぐ首を縦に振るわけがなく、由布姫は悲しみで心を閉ざしかけます。
居たたまれない勘助は、新しい側女として迎えられる於琴姫がいる積翠寺に向かうのですが、その姿をリツに見つかってしまったところで終了。
戦よりも恐ろしい、女の戦いがそこにはありました。戦国の世だからこそ、こうした正室と側室という考え方があるわけですが、それにしても複数の女性を自分に向けさせる度量の大きさには恐れ入ります。
そして、勘助の可哀想っぷりは由布姫が出てくると遺憾なく発揮されますね。いつもながらに不憫な気もします。
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