風林火山:決戦川中島

いよいよ最終回ということで、武田と上杉両軍の戦いに幕が下ります。
前回で信繁と諸角が討ち死にし、武田軍は劣勢となりました。しかし、この稼いだ時間で別働隊が合流して上杉軍を挟み撃ちにすれば、勘助の思惑通りとなり、武田軍の勝利を見込めます。
宇佐美はそのことに気づいていたので、しぶとい武田軍の状況を見て、政虎に撤退を進言します。しかし政虎は聞き入れず、逆に状況を動かすために自らが単騎で武田軍本陣へと向かいます。
勘助も自らが突撃し、別働隊の動きを待つことに。そんな激戦の最中、政虎は両軍のど真ん中を切り抜けて遂に信玄の元に辿り着きます。そして、政虎の太刀を信玄が軍配で防ぐ攻防となりました。3回斬りつけたところで武田の兵が政虎を攻撃し始めたので、政虎は馬を引きました。
この、軍配で刀を受け止めるエピソードは有名ですが、ここでは三太刀で7回の傷をつけたことになっていました。
政虎が引き返している頃、勘助もまた奮闘していました。敵軍の中で暴れるも、馬を倒されて足軽たちの一斉攻撃を受けていく勘助。やがて多くの刀傷と鉄砲の銃弾に倒れます。
そして、平蔵に止めを刺されるかという間際で、真田の別働隊が到着。一気に上杉軍を追い返す働きぶりで、この戦を終わらせたのでした。死傷者を多数出した川中島の戦いですが、これでも両軍は雌雄を決することができませんでした。
勘助は首を落とされるまで、武田軍が甲斐から出て信濃を治め、やがては駿河にも手を伸ばして北と南の海を手中に収める夢を見ました。武田軍本陣に持ち帰られた首は、その夢の中で討ち死にした勘助の笑みに彩られていたということです。
最後に、矢傷を負った平蔵が妻と子供たちの顔を浮かべながら、最後まで生きて帰ろうと力を振り絞って歩くシーンがあるのですが、その最後は明らかにされないまま終了しました。
また、今回は戦をメインとしつつも、それを待つ人たちの祈りなども合間に描かれていたのが、個人的には好みでした。人の命は決して軽くなく、視聴者としてその重みを受け止めながら観られるというエッセンスだと思うので。
その後の武田家についても触れられていましたが、長男の義信は謀反扱いとなり幽閉され、信玄は京に向かう途中で病死。また、勝頼は長篠の戦いで織田に大敗します。戦国時代に大きな勢力を誇った武田家の最後です。
大河ドラマを年間通じて観たのは初めてだったと思うのですが、実に楽しめました。次は幕末の薩摩藩を舞台にした「篤姫」、これも観てみようと思います。
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