天地人:第14回「黄金の盟約」

兼続が高坂との話し合いにより武田と同盟を結んだところからです。兼続らが帰ってきて1ヶ月ほど経つと、武田軍が春日山を目指し進軍しているとの情報が入ってきました。
上杉の家臣たちの意見は「やはり武田は裏切った、ここは打って出るべき」というのが大半となってしまいました。兼続は武田の裏切りがすぐには信じられないのですが、高坂が急病により亡くなったことを知ります。
とにかく国を守りたいという気持ちで兼続は、景勝に再度の和睦をすることを進言します。しかし兼続が提示した条件が、一部の土地と春日山城にある黄金を差し出すことだったため、景勝は越後の武士の魂に反するとして聞き入れません。
上田衆は、景勝がようやく決戦をすることに喜びを感じるのですが、兼続だけは自分の考えを訴え続けます。金で敵を釣ることは武士として恥ずべきことだと周囲に諭されますが、生き延びて国を守ることこそ必要だと主張した兼続は、口論になってしまいます。
そうして、一人でも景勝にこの考えを訴えたいと、景勝が篭る毘沙門堂の前に座り込みをする兼続。しかしお船がこの考え方に賛同したり、上田衆が惣右衛門の話により兼続の真意を理解したりと、孤独な戦いではなくなりました。
景勝は皆の前では大将でなくてはいけないため、ここでだけ亡き謙信に迷いを打ち明けます。そして兼続の言葉や、かつて謙信に受けた言葉を思い出しながら、これからすべき行動を考えていきます。
最終的には兼続と共に上田衆も座り込みをし、その熱意に折れる形で武田との同盟を今一度結ぶことを命じます。
辿りついた武田の陣地では、勝頼が直接その交渉に立ち会うのですが、最初は突き返そうとします。しかし黄金を差し出しつつの説得により、兼続の意見は聞き入れられて和睦が成立します。
そんな安堵の裏で、この運命に翻弄される一人の女性がいました。勝頼の妹、菊姫です。彼女は和睦の証にと上杉に嫁ぐことを命じられます。
今回は、兼続が死をも恐れぬ覚悟で次々と大きな仕事をやり遂げるのと、勝頼の小者ぶりというコントラストが目立つ回でした。やっぱり、以前の作品で聡明な若者時代を過ごした勝頼がこうして矮小な人間になってしまう様はつらいですね…。
そして最後でも触れた菊姫、彼女が上杉に嫁いでどのような働きを見せるのかが楽しみなところです。お船にも負けず重要な女性になっていくのでしょうか。
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