ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン〜「熱狂の日」音楽祭2009

例年通り足を運んできました、東京国際フォーラムで行われる音楽祭です。今年は5月3日に参加してきました。今年のテーマは「バッハとヨーロッパ」です。
今回は周辺イベントにも足を運んできましたので、それも含めて書いていきます。長くなるので演奏曲目は一部省略します。

No.112

まずは午前中のこのプログラムを目指しました。ロシアの民族楽器を演奏する4人組「テレム・カルテット」によるバッハのアレンジ曲です。
登場する楽器は、バンドネオンのような「バヤン」、マンドリンのような「ドムラ」のソプラノとアルト、そしてバス・バラライカです。バラライカは初めて見たのですが、バスはまさしくコントラバスの大きさでした。
知っている曲はあまりなくて、冒頭の「トッカータとフーガ」くらいだったように思います。それがかなりアレンジされていたので、今回は「クラシックを元にした独創的な曲」というコンセプトがあったのかなと思いました。
ドムラのトレモロが気持ちよかったですね。バヤンがメロディの軸として活躍していたのも良かったと思います。そしてバラライカはバスだったので想像とは違いましたが、ソロでは最も圧倒されました。

丸の内合唱団

昼食を挟んで、地下展示ホールの「リューベック広場」へ。ここでは数々の無料コンサートが行われており、次の公演までの時間潰しに寄りました。
丸の内合唱団は、この近隣で働くオフィスワーカーを中心として音楽を広めていこうという集団です。今回はバッハのミサ曲を7曲程度取り上げていました。
一つも知っている曲がなかったのと、場所のせいもあるでしょうが合唱自体があまり響かなくて聴こえにくかったこともあり、これからCDを買って勉強しようという気にはなりませんでした。

アウラ

今年も来ました、女性5人によるアカペラグループ。今回も地上1階の「ブランデンブルグ広場」にてその歌声を披露しました。
4〜5曲ほど歌っていましたが、私が知っているのは「G線上のアリア」「トッカータとフーガ」くらいでした。あとは名前は知っていてもあまり聴いたことがない曲が並んでいたかなと。
元々歌詞がない曲についても、フランス語やイタリア語の詩を引用して歌っています。私はそれを聴いてもどんな意味なのかわからないのが残念ですが、歌声の良さに意義があると思うので問題ありません。
正直、これを無料で聴けるのが恐れ多いほどです。そのうちCDを買ってみようかなと思います。

JR東日本交響楽団

これは名前からある程度は想像されますが、JRの社員とその家族・友人らが集まって活動しているオーケストラです。社員だけではさすがに数が足りず演奏できない曲も出てきてしまうので、こうした対応をしているとのこと。
演奏曲目は「ツィガーヌ」。この曲を、様々な楽器を使ったオーケストラ用にアレンジしたものを演奏していました。編曲者は、私は知らなかったのですがラフという人だそうです。
出だしは不安でしたが、徐々に演奏内容は良くなっていったと思います。スタートの緊張もあったのでしょうね。ともあれ、ロマンチックな曲調になっており、聴きやすかったと思います。

No.114

事前に申し込んだものとしては2つ目です。東京都交響楽団ヘンデルの曲を現代オーケストラにマッチするように編曲したものを演奏しました。
最初の「メサイア」や最後の「水上の音楽」は聴いたことがある曲でしたが、アレンジのため新しい解釈になっていたと思います。説明書きにも「ゴージャスなバロック音楽」を掲げており、華やかな曲調が中心でした。
しかし、歩き回って疲れたこともあり、この曲たちはかなり眠気を誘いました…。それだけ心地よい音楽だったことが疑いようもないのですが、ちょっと勿体無いですよね。

のだめカンタービレ

次の公演まで時間があり、無料公演も聴けるものがなかったので、周辺イベントも周ることにしました。尚、のだめについての説明は省略します。
このイベントは丸ビルのイベントスペースで行われていたのですが、内容としては主にイラスト展示とグッズ販売。その他の目玉として、のだめの部屋の再現とそのピアノでの生演奏でした。
私が足を運んだ時間帯は、既に演奏が全て終了した後だったのですが、もう一つ身体が欲しいと思った瞬間でしたね。まあなるべく色々な音楽を聴きたいです。
展示物では、パリの風景写真もちらほら。作中に登場した建物のモデルになった風景など、つながりが面白かったです。

No.115

これが最後の公演になります。複数のピアノで協奏曲を演奏する試み。2〜4台のピアノが登場し、ピアニストも曲ごとに違えて全部で5人登場しました。
私が見た場所からは個々のピアニストの顔や、どのピアノでどんな演奏をしているかまでは把握できなかったのですが、さすがに重厚ですよね。
以前、赤坂アークヒルズにトリプルピアノを聴きに行った時にもその迫力に圧倒されたものですが、それを超える4台のピアノですからね。しょぼいわけがありません。
私にとっては、下手にオーケストラを聴くよりも爆発力があり、オーラに満ちている演奏だと感じました。演奏曲は残念ながら知っている曲がなかったのですが、最後まで頭の芯がしびれたように興奮しました。
最後の最後でこんなにいい演奏が聴けて、本当に良かったです。これで今年も思い残すことなく、自分の中で祭りを締めくくることができました。
(公式:http://www.lfj.jp/lfj_2009/