CLANNAD AFTER STORY:総括

ゲームをプレーしていたこともあって後手に回っていましたが、これも見終わりました。
アニメ版としては前作からの続きになっており、ゲーム版でも「AFTER STORY」としてシナリオが存在するため、私にとっては特に驚くことはなく観られたかなと。シナリオ自体も大幅にはいじってなかったと思います。
さて、このアフターでは朋也と渚が付き合っている状態から始まり、その第1話はゲームの番外編的なシナリオである「草野球編」で幕を開けます。いやこれ、芳野さんのあのシーンが動いてるのに感動しましたよ。
そこから数話は前作でスポットの当たらなかったサブキャラを中心に据えたオムニバスが続きます。正直、ゲーム版でも好きなシナリオが多く気に入っていたので、メインヒロインに留まらず皆にスポットが当たるのは嬉しいですね。
しかしメインとしては、よく言われていますが「人生」をテーマにした場面場面が出てくると思います。高校3年生として進路も決めなくてはいけない微妙な時期の悩みに始まり、渚が卒業出来なかったり、その後のビッグイベントも。
つてを辿って就職したり、仕事で認められたりするなど良いこともあれば、思わぬアクシデントで出世の話が白紙になるなど悪いこともあります。
この浮き沈みや一筋縄ではいかない生活の様子こそが、アフターの醍醐味でしょうね。これまで不真面目にだらけて生きてきた朋也が、渚を守りたいと一心に努力を重ねていく姿は視聴者の共感を呼ぶことと思います。特に、自分の人生で何らかの挫折を味わった人にとっては。
渚の出産辺りからは非常に辛い展開が続きますが、最終的にはKEY的なハッピーエンドを迎えます。人生は最後まで諦めちゃあいけない、と改めて思わせてくれます。
そうした感動の物語の裏で、「終わってしまった世界」の方の解釈も人それぞれになりそうで興味深いところです。あの少女とロボットはわかりやすいですが、ゲーム版に出てくる他のキャラに関してもそれぞれモチーフがあるのではないかと。
かつてTacticsの「ONE」にあった「永遠の世界」と雰囲気は似てる気もします。現世との関連がどうなっているのか、気になりますね。
様々な側面から見て、共感できる部分が多い作品だと思いました。ゲームでも非常にやられましたが、アニメで再度やられましたね。このアニメをきっかけに、ゲームにも興味を持つ人が出てくれば嬉しいです。
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