セブンデイズ:全2巻

原作:橘紅緒、作画:宝井理人のコミックです。季刊誌であるCRAFTで連載されていたようです。
お話は、「法華学園」に通う高校3年生で弓道部に所属していた「篠弓弦(しのゆづる)」が月曜日の朝に部活の後輩「芹生冬至(せりょうとうじ)」と会うところから始まります。
女子に人気が高い冬至には「月曜日、最初に告白してきた人と必ず付き合い、日曜日には必ず別れる」という噂がありました。弓弦はその、一週間限定の恋人という噂を試してみようと告白し、何とOKされます。
そこから始まる、恋人ごっこを通じた長い一週間を描いた作品です。
弓弦も冬至も顔立ちの整った美少年ですが、冬至には前述の噂があり、弓弦は精神的にズボラという特徴がありました。一般的には「欠点」と言われるやつです。一週間の間にそうした欠点を、お互いがどのように認識を変えていくかが見ものです。
冬至はいつだって真面目なのですが、それゆえに自分の心にも厳しい部分があり、それが「一週間で見切りをつける」ということに繋がっています。彼なりの誠実さと努力の結果ではあるんだなと。
一方の弓弦は最初、遊びのつもりで告白した上に、一週間だけの恋人ごっこだと決め付けていました。しかし冬至の態度や考え方に触れるにつれ、徐々に惹かれていくのが山場だと思います。
最終的にどういう選択をするのか、という部分を注目しながら読み進められる作品だと思いますよ。まあ、予想される幾つかの結末のうちの一つ、という感じはするので、それほど突拍子もない展開にはならないと思いましたが。
それにしても、フリートークでも書かれていますが、本作での一週間を描くのに本誌では3年掛かったそうで。リアルタイムで読んでいた人たちはそりゃあやきもきしたことでしょう。
コミックスですぐ揃うなら、読んでみても面白いかと思います。絵は綺麗ですし、個人的にはこういうライトBLも悪くないなと思ったので。