2014/04/13

tokaget2014-04-13

休みを取って、熱海に一泊二日で旅行してきました。のんびり温泉で癒されて来ようという企画です。観光地をバリバリ周るつもりではなかったので、今回はローカル線の旅で。それでも3時間程度で着くんですね。
熱海には伯父が住んでいたので小さい頃は何度も連れていってもらったのですが、名所などの記憶はもうだいぶうろ覚えになってしまっています。
今回はそうした自分の過去を見つめ直す旅にもなったかもしれません。

来宮神社

熱海駅からは隣になります、来宮神社(きのみや)に行きました。ここはご神木の大楠が有名なところで、天然記念物にも指定されています。樹齢二千年を超えるとか。
楠は鳥居の近くにも第二楠がいるのですが、こちらも相当なものです。そこで既に驚いて奥へと進んでいくのですが、大楠はさすがの大きさですね。幹の上の方は切られているので高さはわかりにくくなっていますが、その異常なまでの幹の太さは圧巻の一言。周囲は24mあるそうです。
ここを無言で一周すると願いが叶うということで、それならばと一周してきました。因みに回る方向はどちらでも良いそうです。
お参りした帰りの売店で、麦焦がしソフトというものがあって思わず注文。香ばしさと甘さで癒されました。
(公式:http://www.kinomiya.or.jp/

お宮の松

尾崎紅葉の小説「金色夜叉」のヒロイン、鴫沢宮の名前がつけられた松です。明確に小説の中で登場した松ではないのですが、金色夜叉の歌碑ができたことで、お宮の松と呼ばれるようになったそうです。
現在植えられているのは2代目で、それでも私よりは年上。なかなかの大きさでした。また、初代の切り株というか薄い年輪が小さな社に飾ってあります。
また、この場所を観光地化しているのは、金色夜叉の場面を再現した、貫一がお宮を足蹴にしている銅像があることでしょうか。近くでは唄も流れています。私はこの作品を読んでいないのですが、ファンにとっては小さな聖地と言えるかもしれません。
(参考:http://www.ataminews.gr.jp/kankou/07.html

起雲閣

大正8年に築かれた別荘から始まり、3人の主人がそれぞれに自分の好みを加えていった建物です。現在は資料館や一部地元の集まりなどに使われているようです。
初代の内田氏は日本の伝統美を重んじたようで、麒麟、孔雀と名がついた部屋は天井が高く庭を見渡せる窓ガラスの廊下など、開放的で広い贅沢な部屋でした。
部屋の仕切りは天井が低いですが、足元は段差がなくバリアフリー。因みに孔雀は将棋の対局で使われたこともあったそうです。
2代目の根津氏はとかく洋風好きだったようで、金剛、玉姫といった部屋は英国式の洋館、ローマ風の浴室など先ほどと打って変わって洋風まっしぐらとなりました。
タイル張りの床や天井まで用意されたステンドグラス、暖炉を囲むソファなど雰囲気たっぷりです。ここに棲んでいたら落ち着かないでしょうねえ。
また、旅館としても使われた時期があり、昭和初期の文豪が宿泊して執筆したようです。現在は各部屋を開放して資料室にしていますが、太宰治なども訪れたとのこと。
最後に、どこからでも見渡せる自慢の庭がここ最大の特徴だと思います。個人の別荘とは思えないほどの広さで、部屋の配置などもこの庭を見せるためのものと言えるくらい。
また根津氏が運ばせた大岩が現在も残っており、重みで半分くらいめり込んでいますが、当時の苦労が思われます。権力者の証として大きな石を配置するのは、昔からそうなのでしょうか。ピラミッドが王家に絡むものだとすれば…と考えたのですが。
つつじなど幾つかの花も咲いており、風流でありながらもこの時期は華やかで良いですね。わざわざ見に来る価値のある庭だと思いました。
(参考:http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=893

熱海聚楽ホテル 月の栖

今回宿泊した宿です。駅から近いことと旅館のような雰囲気を写真から感じたこと、料理が人気ということなどから選んでみました。部屋の名前が月に因んだ名前になっているのが可愛らしいです。
海岸が見える部屋にしたところ、結構長い距離を見渡すことができて良かったです。残念だったのは2日とも曇りがちだったことでした。
お風呂は大浴場と、檜の家族風呂を予約して使うことができます。大浴場は露天風呂にも繋がっており、手足を伸ばして入る余裕がありました。温度は42度くらいでしょうか、日頃入っているより高いので少しでのぼせました。
あと弱酸性の泉質だったらしく、私はアルカリ系の美肌の湯が苦手なので、今回は何度か入りました。タイミング的に人が少なく、これぞ湯治という感じを味わえました。
(公式:http://www.atami-juraku.co.jp/