天地人:第4回「年上の女(ひと)」

タイトルからしてやっちゃった感がある気もしますが、この物語の主人公は純情な兼続なので、まあこういうのもアリでしょう。
景勝が初陣での勝利を手土産に帰ってきて、宴会の場面から始まります。お船も参加しているのですが、直江家からの差し入れである酒を飲みすぎて酔い潰れる始末。
それから幾らか過ぎた日に、謙信は景虎の出身が北条であるため、正式に上杉の人間として迎え入れるために婚礼の儀を行うことを思いつきます。相手は景勝の妹の華姫。
その話を聞いた景勝の家来である上田衆。もちろん兼続もそこに含まれているのですが、彼らは越後の皆が「景勝より景虎の方が上である」と思っていることに納得がいかず、今こそ彼らを見返すチャンスと思います。
兼続の思いつきで、自分たちには金はないが祝いの品で奮発して彼らを盛り立て、上田衆の太っ腹なところを見せようということに落ち着きます。しかし、具体的に何を差し上げれば良いかわからず、兼続たちはお船に相談に行きます。
お船は、京都で流行の品を選ぶことを進言しますが、もちろん兼続らは何を選べば良いかわかりません。そこで、お船は自身と兼続で馴染みの商人の元へ馬を飛ばせるのでした。
祝いの品を選ぶお船の傍ら、兼続は柘植の櫛に見入っていました。それをお船は目ざとく見つけています。帰り道で雨に降られて雨宿りする時にそのことを言い、母への土産としたかった兼続の意図を確認したお船は「そなたに女はまだ早いな」と笑います。
この話はまだ引っ張られます。後日、お船が兼続を訪れて祝いの品を華姫が喜んでくれたことを告げる時に、あの櫛を取り出して兼続に贈ります。
そんな心温まるエピソードの裏で、戦の情勢も刻々と変化しています。信長は勢力を大きく広げ、いよいよ京都を飲み込む勢いでした。そんな信長が京都の町を描いた屏風絵を手に入れ、それを謙信に贈ると言い出します。これはただの絵ではなく、謙信がそれに気づくか、試す意図があったのです。
こうして、京都の商人の娘である初音によって届けられた絵は最初、兼続を非常に感心させます。しかし初音のヒントにより、兼続はこれが信長の挑発だと気づき、急いで謙信の元に駆けつけます。
謙信は景虎・景勝と相談中でした。そこに先ほどの意見を告げるも、実は謙信もその結論に辿りついていました。信長の元に使者を送る段になった時、兼続は是非自分にと強く頼み込みます。死の危険を越えてでも、自分は信長を見たいと。
こうして兼続が使者として岐阜城へと向かったところで終了です。
序盤はとにかくニヤニヤものですね。お船のからかい方や、初心な兼続を見ていると。しかし世は戦国時代、それだけで収まるお話ではありません。
それにしても、吉川晃司はいい味を出してますね。どんな人物かというイメージができている登場人物の中で、一番キャストが合っていると思います。虎視眈々と全国統一を狙う、重さが出ているかと。
兼続は次回でそんな信長と対面するわけですが、秀吉なども含めてどんな邂逅になるか、楽しみですね。
(公式:http://www3.nhk.or.jp/taiga/index.html