天地人:第7回「母の願い」

兼続が謙信に命令されて、実家のある上田庄へ帰ってきたところからですね。そして幼少の時代を過ごした雲洞庵に篭って、自らを見つめ直すことに注力します。
まだ迷いのある兼続の元に、弟の与七が訪ねて来て、母の容態が良くないことを告げます。母はきっと兼続に会いたいだろうから、会いに来て欲しいと。しかし兼続は、自分は命令されてここにいるのにそんな勝手な真似はできないと拒否します。
そんな中、関東の国取りを目指す北条軍が動き出したとの情報が謙信の元にもたらされます。「風林火山」でも出てきましたが、謙信は関東管領という地位にある人物なので、こうした反乱軍の動きを鎮圧せねばなりません。
そこで上杉軍は、現在攻めている七尾城から引き返すことになりました。その夜、直江景綱は自分が参戦できないことを申し訳なく思っていると謙信に告げます。そんな景綱を謙信は労い、一番の家臣であると褒めます。帰宅した景綱は妻と娘を前にして、いつ死んでも悔いはないと語り、その三日後に亡くなってしまいます。
日も過ぎていくうち、兼続の元にまたも与七が現れ、母の危篤を告げます。兼続は意地でも動かないつもりだったのですが、和尚に諭され、遂には母の元へ駆けつけます。
母は既に息も絶え絶えで、最後に兼続の姿を認めると、二言三言を交わして静かに息を引き取ります。兼続の脳裏には、家を去ってから今までの母の言葉が、走馬灯のように蘇っていました。和尚は、ただの親不孝で終わらぬよう強くなれと再び諭します。
その母の四十九日、信綱の妻となったお船の姿もそこにありました。山を越えた場所に宿を取るということで兼続はお船を送っていきます。その途中、蛍のようなものを見かけるのですが…。
そして宿に着き、兼続は紅葉の葉が降りしきる中に、母の幻を見ます。その時に兼続は母の言葉を思い出し、紅葉のように人に尽くす家臣であって欲しいという願いを噛み締め、もう泣かないと誓うのでした。
今回は、大切な人が二人も亡くなる回だったわけですが、この死を乗り越えて兼続がどのように成長していくのかが楽しみでもあります。
(公式:http://www3.nhk.or.jp/taiga/index.html