天地人:第29回「天下統一」

秀吉が北条攻めを命じたところからです。天下の大号令を掛けて北条の本拠地である小田原城に総勢20万の軍勢を差し向けます。
上杉は北国勢として、前田利家と共に周囲の城を落としていく役割を与えられました。まずは松井田城を包囲して持久戦に持ち込み、旗色の悪くなった松井田城主の大道寺政繁が降伏してきたところ、罰を与えるのではなく酒を振舞って和解する景勝と兼続。
利家がそのことを褒めると、力で押さえつければいずれまた反乱が起こるが、義を持って接すれば戦はなくなるという考え方を兼続は話します。
その頃、本隊である秀吉の軍勢は小田原城を取り囲んでいましたが、再三の呼びかけにも関わらず参陣しない伊達にやきもきしていました。秀吉は伊達の説得を家康に命じ、兼続もまた書状を送って説得を続けてきました。
政宗のところに届いた書状は一瞥されるだけで、あくまで自分の道は自分で決めるという考えの政宗。家康からは参陣不要という書状が来ており、これは家康が自分の都合で書いていると見抜いた政宗は、秀吉の下に参じます。
政宗は遅参を理由に領地を減らされ、すぐ帰されます。その帰り道、兼続の陣に寄って今後の戦いについて話すも、兼続はこれで戦が終わると諭します。
こんな一件があった後、景勝らは秀吉の本陣と合流します。そこで兼続は、山の上に建設中の城を見ます。これが小田原城を落とす秀吉の策略であることにも気づきました。
山の木々に隠されていた城は、完成を待ってから周囲の木を伐採することで姿を現します。これを見た北条氏政は戦意を喪失します。敗北を悟った氏政は切腹し、北条は滅亡したのです。
戦果として関東の領地を家康に与えた秀吉。しかしこれは手柄の意味ではなく、家康を領地の三河から追いやる意味合いが強かったようです。家康もそれをわかってはいましたが逆らうことなどできません。
こうして、秀吉は自分に歯向かう勢力をなくし、天下統一を果たしました。しかしこれで戦がなくなるわけではなく、関東で機を待ちつつ力を蓄えた家康が関が原の戦いを起こすことになるのです。
今回の放映を観て初めて知ったこととして、秀吉の「一夜城」といえば墨俣城のことだと私は思っていたのですが、石垣山城も一夜城と呼ぶらしいですね。それにしても、一夜城の効力はかなりのものですね。これで終戦になったほどですから。
あと、戦に向かう前にお船と会話する兼続、お守りは持たせないとお船に言われますが、それは主人を信じているから…というのがグッときますね。言葉の通りに兼続は無事帰ってきて、娘を抱き上げることが出来たわけですが。
次回からは秀吉の影響力が更に強くなります。今までは世のことを思っている一面もありましたが、今後は恐らく横暴さが際立っていくことでしょう。それに対する兼続らの動きに注目です。
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