天地人:第33回「五人の兼続」

秀次が謀反の疑いを掛けられたところからです。秀吉は切腹を命じ、それから数日のうちに行われてしまいました。兼続は三成を訪ねて真意を聞こうとするも拒まれ、秀吉の思いも三成の思いも聞くことができませんでした。
そんな中、秀次と親しくしていた政宗にも謀反の疑いが掛かります。鷹狩りの時に喋っていたのが、何かを企てる相談だったという決め付けに腹を立てる政宗
これはあまりのことと、家康は北政所に訴えて罪は取り消しとなりました。余談ですが、家康は天下を取った後もねねは幕府の保護を受けていたんですね。
しかし秀吉の粛清の手は休まるところを知らず、ついに秀次の一族まで大勢処刑されることになってしまいました。公開処刑の場に駆けつけた兼続は三成に駆け寄ろうとしますが、引き止められます。引き止めたのは初音でした。
会えた嬉しさも消し飛ぶほどの出来事を目の当たりにした二人ですが、三成の真意がわからないと悲しむ兼続に対して、初音は三成も苦しんでいることを告げます。
秀吉が頂点に立つ国づくりの途中にある今、諸大名の不平は自分が代わりに受けるという覚悟。そして、拾を可愛がるあまりに話を聞かなくなってしまった秀吉との間に挟まれ、三成は中間管理職の苦しみを味わっていたと言えます。
秀吉は更に、拾への忠誠を誓う起請文を諸大名に書かせます。景勝もそのために京まで行き、他の大名たちと共に署名しました。
秀吉と拾が席を外した後、秀吉が起請文を書かせたことやこれまでの所業に対し、三成を責める家康。しかし景勝は、主人の責任を家臣に押し付けるのは筋違いだと反論します。
その背景には、景勝が兼続に越後の政治を仕切らせ、もし失敗した時の責は自分が被ると兼続に相談したことがありました。兼続への絶大な信頼と、主のあり方を思っていたのです。
このやり取りの時にも同席した兼続、三成の身を案じて直接訪ね、国政を5人の大老による合議制にしてはどうかと提案します。三成も負けじと、大老の下に奉行を置く案を出し、二人は夜を徹して話し合います。
こうして案はできたものの、正面から秀吉に向かっては却下されるのが目に見えているので、二人は利家に頼みに行きます。そこで利家は一計を案じ、二人を上手く使うことで秀吉にこの案を飲ませることに成功しました。こうして大老や奉行が決まり、今後の国政が良い方向に向かうと、兼続と三成は喜びます。
しかし、拾と遊んであげていた秀吉が突然倒れてしまい、今後への不安を残したところで終了です。
序盤は三成が冷酷っぽい描かれ方をしており、これが演出とわかったことによる安堵感を兼続と一緒に味わえる回だったかなと思います。
そして、秀吉が倒れる場面。拾に力がないから自分が色々と残していかねばというもがきが、無茶なやり方に繋がったのだなと。
いよいよ秀吉による政治も末期、今後の動きをしっかりと見ていきたいですね。
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